大切な家族の一員である犬。その犬の最後の時を人々はどのように過ごすのか?
その時にしなければならない決断にどのように対面するのか?
アメリカ西海岸で、二匹のボーダーコリーと毎日楽しく生活している mukuo です。
今回の記事は、少し重たい内容になってしまいますが、必ずいつの日か訪れる愛犬の最後の瞬間について、mukuo がアメリカで見聞きした犬の終末医療について書いていきます。
目次
安楽死を選ぶ飼い主とその責任
アメリカで犬を飼い始め、犬を通して仲間もできました。
仲間の間では、年をとった犬のことも話題になります。
老犬に現れる症状として、関節炎による歩行困難、糖尿病の悪化、ガンの再発、体力低下などの老化現象などの話題があがります。
そして、それらが耐え難い苦痛となり、犬の生活の質が大幅に下降した時に、安楽死を選んだと言う話も聞きます。
日本にいる時には、安楽死を決断する飼い主さんに会ったことがなかったので実は驚きました。
日本にいたのは、10年以上も前のことなので、今は犬の最後の迎え方について日本でも様々な選択肢があることでしょう。
私の印象では、アメリカでは最後の瞬間を迎える犬の”生活の質”をとても考慮します。苦痛を与えない、痛みを取り除く、もしこれらを除去できないのであれば静かに眠らせてあげよう(安楽死)と言う流れになります。
隣人バーバラと愛犬の場合
1か月ほど前になります。
隣に住む1人暮らしの女性バーバラ(仮名)の飼い犬が長年の闘病生活の末、安楽死を迎えました。
その時の様子をバーバラが話してくれました。
犬の名前はマフィンと言います。いつもの動物病院に行き、いつものスタッフが温かく迎えてくれたそうです。これから何が行われるか、細かい説明をバーバラは受けました。普段から信頼しているスタッフなので、何も迷いや不安はなかったそうです。
病院側の説明に納得ができた彼女は同意書を提出しました。その後、マフィンに安楽死が行われました。みんなが温かい言葉をマフィンにかけてくれました。
バーバラの腕に抱かれたマフィンは何も怖がることがなかったそうです。病院でいつもスタッフに優しくしてもらったマフィンにとって、恐怖の時間はなかったそうです。静脈注射のあと、10秒ほどで呼吸が途切れたと言っていました。
この一連の中で、マフィンには何も苦しみがなかったそうです。マフィンが永遠の眠りについたあと、病院側は今後のマフィンの埋葬方法などいろいろアドバイスをしてくれたそうです。
おそらく私が過去にアメリカで聞いた”犬たちの安楽死”も同様の流れだったと推測できます。
ペットの安楽死アメリカの場合
ペットの安楽死を経験した知人たちから、動物病院に対する苦情を聞いたことがありません。
最後の瞬間を飼い主が納得した上で、犬も苦しむことなく迎えることが安楽死には不可欠です。
私の身の回りで、ペットの終末医療や安楽死が苦情なく行われていることに最初は驚きました。
犬と飼い主の信頼関係、飼い主と医療従事者の信頼関係なくして成り立ちません。
人々はどのようにペットの死と向かいあうのか?
ホットラインサービス
ペットの最期について動物病院ではオープンに人々は話し合うようです。また犬や猫をはじめとする、ペットの終末医療と介護に関し、電話で相談に応じてくれるホットラインサービスもあります。
どれだけの人々がホットラインサービスを利用しているかは分かりません。
ホットラインでは、ペットロスによる人々の精神状態のサポートサービスもあります。
ペットの埋葬は?
亡くなった後、ペットを火葬にして動物専用の墓地サービスを利用する方が多いようです。もしくは、庭が広い場合は、敷地内の片隅にペットを埋葬する人もいます。
私の知人は、自分のペットが亡くなった際には、いつも庭の片隅にお墓を作っています。
夜になると、野生動物であるコヨーテが出現するので、お墓が荒らされないようにしないといけないそうです。
ペットの思い出の品を作る
天国へ旅立ったペットの思い出を大切にする人もたくさんいます。
自分のペットの名前を刻むことのできるブレスレットやペンダントをお店で目にします。
愛犬のメモリアルキーホルダーはとても素敵です。
いつまでも愛犬がそばに居てくれるようでいいですね!
ペットの終末医療のまとめ
この記事では、アメリカで目にしたペットの終末医療についてまとめてみました。
自分のペットの最期を考えるのはとても辛い事です。しかしながら、自分が見送る立場で居られる事は、望ましい事だと記事を書きながら思いました。
我が家の二匹(13才と2才)のボーダーコリーは毎日元気に遊んでいます。
彼女たちは、私を疑う事がありません。家族と一緒にいる事が彼女たちにとっては最高の時間です。
そんな私の犬たちを毎日ひたすら慈しんでいきたいです。
この記事を読んで、みなさんがペットの最期の時をどう迎えるかを、考える切っ掛けになれば嬉しく思います。
アメリカ西海岸在住のライター mokuo がお伝えしました。