犬の「水中毒」を知っていますか?水を大量に飲んだあとに「自発的脱水」症状に陥り、最悪死に至る恐ろしい症状をいいます。
この犬の水中毒で愛犬を亡くした家族が、犬の水中毒を知って欲しいと上げた動画が、拡散されています。
私も最近まで、「水中毒」の事を知りませんでした。可愛い愛犬を亡くさないためにも、飼い主が正しい知識を学ぶことが大切です。
この記事では、犬の水中毒の原因や症状、予防法や対処法などについてまとめます。
目次
犬の水中毒とは?
犬の水中毒とは、犬が水を多量に飲みすぎた場合、真水の浸透圧で細胞の周辺のナトリウム濃度が下がります。
細胞は周辺の濃度と内部の濃度の均一化をはかるため、周辺の水分を取り込み始めます。そのため、中枢神経や脳に悪影響を引き起こします。
「水中毒」は別名を「低ナトリウム血症」ともいいます。
犬だけでなく、人間にも起こる症状です。
世界的に見ればなんと、年間20万頭以上の犬が、この水中毒により命を落としているといわれています。
犬の水中毒の原因は?
原因はただ1つ、水の飲みすぎです。体重10kgのわんこでは、1日1リットル以上の水を摂取すると危険といわれています。大量の水分摂取によって腎臓が持つ正常な水分排出能力を超えてしまうと、排出しきれなかった水分が血液中に侵出し、血液中のナトリウム濃度が低下してしまいます。これにより、さまざまな症状が引き起こされるのです。
犬が多量に水を摂取した場合に「水中毒」は起こるわけですが、犬は日常生活では多量に水を飲むことはあまりありません。
海や川に連れて行く、又は家庭でプールに入れる場合に置きますので、注意が必要です。
楽しく遊んでいる内に知らずしらずの内に、多量の水を摂取して、発症してしまうケースが多いのです。
ウォルシュ家の悲劇
ウォルシュ家は、家族と湖のほとりまでハイキングに出かけました。そして、2歳になる飼い犬のシュナウザー犬のハンツに、湖の中に木の棒を投げて取ってこさせる遊びを2時間ほどさせたのです。
しかし、その一見なんの問題もなさそうな遊びで、その直後ハンツは命を落としてしまうことになるのです。
大切な愛犬を失ったウォルシュは事故を受けて、このエピソードをFacebookで公開しました。この投稿は数万回もシェアされています。
拡散させることでハンツのように「水中毒」で亡くなる犬がいなくなることを、ウォルシュ家の人々は願ってのことです。
犬が楽しい水遊びで命を落とすということを知らないと、起こしてしまいがちです。
海や川に行かれる方はもちろんのこと、家でプールに入れられる方も十分な注意が必要です。
例えば、プールで犬にボールを取って来させる遊びは、犬が水を大量に飲む危険があるので、短時間にとどめておく、目を離さない方が良いですね。
それでは、次に水中毒の症状や対処法についてみていきましょう!
犬の水中毒の症状は?
犬の水中毒の症状は
- ぐったりする
- 疲労
- 歩行困難
- 嘔吐
- よだれ
- 多量の排尿
- 痙攣
- 呼吸困難
- 昏睡
のような症状を起こします。
急激に症状が進むことがありますから、海や川などの郊外にいた場合は、異変に気付いても動物病院が見つからず、処置が間に合わないことも多いです。
出かける時は、万が一に備えて、動物病院の有無や場所を確認しておいた方が良いですね。
犬の水中毒の対処法は?
症状は急激に進むので出来るだけ早く獣医師に見せましょう。飼い主の力ではどうすることもできません。
水中毒の治療は、血液中のナトリウム濃度を適正値に戻す治療です。血液検査を行って血中ナトリウム濃度を測り、濃度の変化を見ながらナトリウムを注入していくことになります。動物病院での処置になります。
以前、うちの犬が夜間に大怪我をしたことがあったのですが、夜間にやっている病院に駆けつけました。処置が早かったおかげで事なきをえました。
夜間も対応してくれる医者を探しておくことが大事だと思いました。
この記事では、犬の「水中毒」について書いてきました。生き物の命を預かるということは大変な責任ですね。知らなかったでは済まないので気を付けていきたいですね。