アメリカ人の犬のしつけ

アメリカでは、人々はどんなふう犬を家族として迎い入れ、教育を行っていくのか?

ドックトレーニングについても、様々な意見が行き交うのがアメリカ流です。

この記事では、アメリカ在住で2匹のボーダーコリーと暮らすmukuoが、アメリカ人がどのように犬を所得するのかと、犬のしつけの仕方について書いていきます。

日本での犬のしつけと共通する部分と、そうでない部分があるかと思いますので、参考になれば嬉しいです。

上記の犬と飼い主の集合写真は、ドッククラスに参加した時のものです。日本に比べて大きな犬が多いですね。

犬を家族にするために人々が行うこと

アメリカでの犬の入手方法は、大きく分けて以下の3つに分かれます。

①自分の求める犬種の仔犬をブリーダーから購入する。
②ペットショップから自分が欲しい犬種を購入する。
③アニマルシェルターから犬を引き取る。

①と②の場合は、純血種の仔犬となることが多く、1000ドル以上のお金を相手に支払うことになります。

③の場合は、様々な犬の中らから縁のあった犬を選ぶことになり、100ドルから300ドルくらいを動物保護施設に支払うことになります。

ここまでは、日本と変わることはないと思います。

犬の里親になるべきか?

何事にも意見を述べるのを美徳とし、すぐに議論を始めるアメリカ人。犬をどのように入手するべきかということについてもよく議論されます。

よく話題に挙がるのは、里親を探している犬が沢山いるのに、どうしてペットショップやブリーダーから犬を購入するのかということです。正義感が強いとも言える意見です。

我が家の場合は、ボーダーコリーという犬種を家族にしたいと決めているので、ブリーダーと連絡を取り仔犬の健康状態や、親犬の性質をしっかり確認して犬を引き取ることにしています。

時々、私の夫はブリーダーから買ったと他の人に言うことに躊躇いを感じるそうです。なぜなら世論は里親を探している犬を助けるべきだという傾向があるからです。

確かにその世論は無視できません。

私は、里親探しが必要な犬がなぜ存在してしまうのか?という部分を突き詰めていくべきだと個人的に思います。と同時に、私自身はボーダーコリーという犬種の飼い主であることに、誇りと責任をいつも持っています。

犬種の持つ素晴らしい能力を無駄にすることなく、伸ばしていく使命を与えられたと考えています。他の純血種の犬を育てている飼い主の方々も、同じ意見を持っています。

どのように犬を迎え入れるのが好ましいかは、比較することではないのだろうという意見も多く聞かれます。何れにしても、犬に真摯に向き合う人々がたくさんいる社会です。

犬の飼い主の数だけ意見があり、その意見を日常生活の中でぶつけ合うのがアメリカ社会です。

犬のトレーニングについて

子犬のトレーニング

仔犬を家族に迎いれいると、日本と同じように予防接種をする義務が飼い主には発生します。

生後4ヶ月までは全ての予防接種が終了していないので、公衆の場へ仔犬を連れていくことは避けます。全ての予防接種が終了すると、いよいよパピートレーニングを本格的に始めます。多くの方が仔犬教室に通うことを選択します。

大手・個人経営のドックスクール、ペットショップが運営する教室など選択肢はいろいろです。計6〜8レッスンで70ドル〜150ドルくらい支払うことになります。

基本的な躾を学ぶ時間及び、仔犬が他の人・犬と接する時間を設けています。

躾の中では recall(飼い主の呼び戻しに必ず応じることができる)が特に重視されます。

アメリカではドックフレンドリーな場所が多々あります。例えばドックビーチやドックパークは犬は完全に自由な状態で遊びます。犬を飼い主から指示が出たら飼い主の元に戻ってこられるように訓練をしておくことが大切です。

IMG_2108アメリカ人の犬のトレーニング

リコールトレーニングの一場面

犬のトレーニング方法

アメリカでは、犬のトレーニングの方法についても意見がよく飛び交います。

◆犬の好ましくない行動に注目するタイプトレーナーと(罰を与えたり、修正をかけて指導していくタイプ)

◆犬の好ましい行動に注目するタイプのトレーナー(報酬を与える、また褒めて伸ばすタイプのトレーナー)が
います。

傾向的には後者の好ましい行動に注目するスタイルの教え方が主流になりつつあります。

英語では Positive reinforcement と言います。この場合、犬を叱ったり、強い修正は徹底的にしません。

例えば来客者に犬が興奮のあまり飛びついてしまったとしましょう。その時に、その行動を阻止するような言葉 No、ダメ、いけない、は一切使いません。
綱を引張って犬を引き戻すこともしません。

これらは全て犬に罰を与えることなってしまうからです。

その代わりに、犬に静かにアプローチして、少しでも犬の興奮が落ち着いたらおやつ(報酬)をあげるといった具合に、ほんの一瞬を見逃さず、良い行動を徹底的に褒めていきます。

犬は褒められることで、どうすれば良いのか学んでいきます。

クッリカートレーニング

IMG_0612クッリカートレーニングに使うトレーニング

クッリカートレーニングに使うクリッカー


クリッカートレーニングをしっかり学んだトレーナーも増えているようです。

クリッカートレーニングは良い行動に報酬を与えるという典型的な Positive reinforcement です。

我が家の犬は、positive reinforcement を使いトレーニングしています。犬を叱らないので、犬は飼い主を疑いません。教えている側も褒めることにフォーカスするのでストレスがかかりません。

クリッカートレーニングの一例

クリッカートレーニングですが、必要なものは、クリッカーとご褒美(おやつ・もしくはおもちゃなど)が必要品となります。

おやつを褒美とするのが、一番時間短縮となりますが、犬によってはおやつに興味がない子もいるので、その場合はおもちゃを使うことになります。

例を上げると例えば犬に”お手”を教えるとします。

少しでもハンドラーが求める動作を犬が行ったと同時にクリッカーのボタンを押します(音がカチっとなる仕組み)その後おやつあげる。
この動作をC/Tと呼び明日。CがクリックでTがトリートのことです。

犬の右手がちょっと動いたC/T
犬の右手がもっと上に上がったC/T
犬が右手を人間の手の平に触れたC/T
犬が右手を人間の手の平に置いたC/T
と少しづつ条件を挙げて、C/Tを繰り返していきます。

人間は、一切言葉で指示を出しません。動作を待つのみです。

犬は、カチっというクリッカーの音がなったら、おやつがもらえると理解しているので、どうしたら音がなるかと、いろいろ試行錯誤して自分で考えるという仕組みです。
もちろんクリッカートレーニングをする前には、C/Tの意味を犬が理解しないといけないので、条件づけの前トレーニングが必要です。

犬がお手の動作がしっかり理解できたら、そこで初めて言葉でキュー(指示)を出します。

最終的にはお手という芸が完成!となるわけです。早い子は30分以内で芸を覚えます。

我が家の2歳のボーダーコリーは、すべてクリッカートレーニングで芸を覚えています。

今、ドックダンスもやっていますが、そこで必要な芸もすべてクリッカートレーニングでやりました。

クリッカートレーニングは躾にも応用できます。

例えば、飛びつきが激しい子には、人が目の前に来て、4つ足がしっかり地面にいる時にC/Tをします。すると犬はジャンプすると褒美が来ないとわかり4つ足をしっかりつけ飛びつきをしないことを条件として理解するという仕組みです。

私もクリッカートレーニングの基礎を受講しました。犬に考えさせる力をつけることができるし、犬の集中力も高まります。

教える方も、待つことが仕事になりますが、とても楽しいです。

クリッカートレーニングに付いて少し触れてみました。もちろん、叱る・修正をかけるという方法のトレーニングを実施している方はそれぞれ揺るぎない自論があるのだと思います。

何が自分の犬にとってベストなのかを考え、選択していくしかありません。犬のトレーニングの方法については、多くの方が関心がありますし意見交換もよく行われています。

アメリカ在住の mukuo が普段目にしている、アメリカでのドックトレーニングについて書きました。

異なる意見と対面したときには、なぜ自分はこう思うのかということを真正面から話合うアメリカ人。

それは、ドックトレーニングに対しても同じ姿勢です。

アメリカでのドックトレーニングについてのまとめ

ドックトレーニングには、何が正しくて何が間違っているのかという明確な答えはないのかもしれません。自分の犬にとってベストなものを選ぶ義務が飼い主にはあります。

皆さんはどのようにドックトレーニングを進めていますか?

それは自分の犬にベストなものだと自信を持って言うことができますか?


アメリカで2匹の犬と暮すmukuoが、アメリカでの犬のしつけの現状について書いてみました。

犬の飼い主さんや、しつけに関わる方の参考になれば嬉しいです。



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